Vol.12 簡単なアンサンブル!合奏を完成させるまでの過程を細かく解説してます・・・
今まで練習してきたパッセージを使って
簡単なアンサンブルをやってみましょう。
《 練習の手順 》
① 各パートをそれぞれ、階名唱(メロディー唱)してみましょう。休みの部分もしっかり歌ってください。
歌うときに膝を軽く屈伸して拍子(ビート)を感じながら歌えるといいですね。みんなの体(膝)の動きが揃えばアンサンブルでの拍子は揃い易いです。
② パートに分かれて階名唱しながら演奏してみます。このとき必ず休みの部分もしっかり歌いながら演奏してください。
③ 次にタンバリンとカスタネットのパートを合わせてみます。まずタンバリンパートを演奏して、それに合わせてカスネットパートをリズム唱をします。
その後でタンバリンとカスタネットを一緒に演奏してみます。
(タンバリンは少し手をすぼめて指先で演奏しますが、休符の「ぱ〜」では少し手を開いてリズムをとると、間が取り易くなります。)
④ タンバリンとカスタネットの演奏に合わせて、パートごとに順に(①鍵盤楽器1、②鍵盤楽器2、③鍵盤打楽器(木琴類・鉄琴類))それぞれと演奏してみます。
この時まずタンバリンとカスタネットパートを聴きながらしっかり階名を歌って、その後で演奏を合わせましょう。休符の部分に何の楽器の音が聞こえるか質問し てしっかり認識ができているといいですね。
⑤ 次に鍵盤楽器1が演奏してそれに合わせて鍵盤打楽器(木琴類・鉄琴類)が階名唱し、休符との兼ね合いの感じがつかめたら合わせてみます。
⑥ タンバリンとカスタネットの演奏に合わせて鍵盤楽器2を、休符をしっかり歌いながら演奏します。休符の部分の歌が短くならないように付点八分音符の長さ「すっー」
でそれをキープしましょう。
⑦ そこに鍵盤打楽器(木琴類・鉄琴類)を増やしてみます。まず、メロディー唱で合わせてから合奏してください。
⑧ さぁ、いよいよ合奏してみましょう。ずれてしまうパートがあれば、もう一度そのパートでの階名唱で、他のパートを聞く耳を養成してからもう一度合わせるようにしましょう。この時、先生がビート(拍子)を指揮するのはいいですが、手拍子など音を出してビートを表したものに演奏を無理やり合わせることはしないようにしましょう。
《色々な合奏の方法》
上手に合わせられるようになったら 演奏するパートを入れ替えたり1オクターブ演奏する場所を変えたりしてみましょう。
(1) 鍵盤楽器1を1オクターブ下げて鍵盤打楽器(木琴類・鉄琴類)を1オクターブ上げる。
(2) 鍵盤打楽器(木琴類・鉄琴類)がメロディーパートを演奏して、鍵盤楽器1は鍵盤打楽器(木琴類・鉄琴類)が弾いていた合の手の部分を演奏する。鍵盤楽器1や、鍵盤打楽器(木琴類・鉄琴類)のオクターブ上げたり下げたりする方法を子供たちを相談してみるのもいい方法です。またピアノやキーボードを使っている場合は、鍵盤楽器2をオクターブにして二人で演奏しても楽しいです。
(3) 少し長めの曲として作りたい場合は鍵盤打楽器(木琴類・鉄琴類)と鍵盤楽器2だけで間奏のように演奏する。次にタンバリンとカスタネットだけで演奏してその後で合奏に戻る方法もあります。
上記に挙げたようなことを工夫しながら繰り返すと一つの曲として発表できるような曲に仕上げることもできます。
《 練習のツボ 》
演奏する楽器の音を聞きながら自分の演奏するパートを歌うこと(階名唱 または メロディー唱)で徐々に相手を聞く耳が開いてきて お友達が何をしているか理解できるようになります。その繰り返しの中で聞き合うことを覚え お互いの心を音を使って寄せ合いながら演奏することを楽しめるようにできれば素晴らしいと思います。
瓜生郷子(うりう きょうこ) |