作曲者 | Vittorio Giannini(ヴィットリオ・ジャンニーニ) |
シリーズ | 輸入オリジナル |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | ヴィットリオ・ジャンニーニは1903年、フィラデルフィアに生まれ、1913年、10才でイタリアのミラノ音楽院の奨学金を得て留学し、1917年にアメリカに戻ってからは個人レッスンを受けていましたが、1925年、ジュリアード音楽院に入学し、作曲とヴァイオリンを学び、1932年、アメリカ・ローマ大賞を受けてさらに4年間ローマに留学しました。 アメリカに戻ったあと、1939年にジュリアードの作曲の教授に就任し、1956年からはフィラデルフィアのカーチス音楽院でも教えるようになりました。 そして1966年11月28日、ニューヨークで亡くなるまで、オペラをはじめ多くの作品を残しました。 吹奏楽曲としては1959年、ゴールドマン博士の追悼記念に委嘱を受けて作曲した「前奏曲とアレグロ」をはじめ、5曲出版されています。 この曲についてジャンニーニは次のように述べています。 ──この交響曲第3番は、デューク大学バンドとその指揮者ポール・ブライアンの依頼により、1958年の夏、私が休暇を過ごしたイタリアのローマで作曲したものである。これは私の「前奏曲とアレグロ」に次ぐ2番めの吹奏楽曲である。この依頼に応えるためのシンフォニーを書こうとしたのには何も特別な理由はない。ただそれが好きだと感じただけで、またそれを書くことに大きな興味を感じたからである。基本的に聴き手の方々は自分自身でどのようにきこうと差し支えはない。私は作曲する時何の「主義主張」ももたない。私はその時に考え、感じていることを作曲し、伝達しようとしている。そして、この伝達を確実に行うために、私のムードによってどんな技術を用いるか決まってくる。この曲には何のプログラムもなく、ただその時に私が何をきき、何を考えていたかだけである。そして、私はそれが音楽を形成していることを望んでいる。── 曲はソナタ形式による第1楽章(アレグロ・エネルジーコ)、3部形式による第2楽章(アダージオ)、ロンド形式による第3楽章(アレグレット)、再びソナタ形式による第4楽章(アレグロ・コン・ブリオ)の4つの楽章からできていて、いずれもイタリア系の人らしく、美しい旋律と厳格な形式の構成をもっています。 第1楽章のおおらかな第1主題、それと対照的なゆっくりとしたバラードのような第2主題の見事なコントラスト、オーボーの独奏にはじまる叙情的な第2楽章、3/4拍子と6/8拍子の3拍子と2拍子の複合リズムによる軽快な第3楽章、短いが活気にあふれた第4楽章と、変化に富んだ、しかもロマンティックな旋律や感情に満ちた曲です。 (秋山紀夫) |
編成 | Full Score/Piccolo/1st Flute/2nd Flute/1st Oboe/2nd Oboe/Eb Clarinet/1st Clarinet in Bb/2nd Clarinet in Bb/3rd Clarinet in Bb/Alto Clarinet/Bass Clarinet/1st Bassoon/2nd Bassoon/1st Alto Saxophone/2nd Alto Saxophone/Tenor Saxophone/Baritone Saxophone/1st Trumpet in Bb/2nd Trumpet in Bb/1st Cornet in Bb/2nd Cornet in Bb/3rd Cornet in Bb/1st Horn in F/2nd Horn in F/3rd Horn in F/4th Horn in F/1st Trombone/2nd Trombone/3rd Trombone/Euphonium/Tuba/String Bass/Snare Drum/Timpani/Cymbal |