作曲者 | 八木澤教司(ヤギサワ・サトシ) |
シリーズ | オリジナル |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | 【作曲家からの曲解説】 福岡県に位置する九州女子高等学校(現・福岡大学附属若葉高等学校)の創立100周年記念委嘱作品として2007年に作曲。福岡シンフォニーホールで開催された「創立100周年記念式典」及び「第13回定期演奏会」において出口貴浩先生の指揮、同高等学校吹奏楽部によって世界初演されました。テーマは同高等学校創立者である釜瀬新平氏(1868-1930)。私塾を開く傍ら立体地理模型(山の標高など起伏を表現してある立体地図)を発明し、全国に普及させることに成功を収めた人物です。この立体地理模型の精度の高さと実績は高く評価され1904年には米国セントルイスでの万国博覧会(60ヶ国参加)の日本館に出品されるまでになりました。これらの功績や苦悩・喜びをドラマチックに描いたのがこの作品です。今後は幅広く演奏できるように原曲の大編成から小編成に改訂した新バージョンで出版させて頂くことにしました。(八木澤教司) |
解説2 | 【秋山紀夫先生 (日本吹奏楽指導者協会名誉会長) からの曲解説】 九州女子高等学校(現福岡大学付属若葉高等学校)の委嘱。創立者が立体地理模型を考案し、1904年のセントルイスでの万博に出品し好評を得た事実に基づいて作曲。その苦悩,功績、歓びを表現しています。堂々とした序奏に続き、木管が美しく歌います。これがテュッティで高まります。作曲者のロマンチシズムが良くあらわれている美しい部分です。次にリズムを変えて、喜ばしげな音楽となり、ドラマッチックな部分になっていきます。最後にグランディオーゾとなり、はじめに出てきた木管の旋律がさらに拡大されて大らかに歌い上げられ、ファンファーレが高鳴るコーダに入って終わります。グレード4、7分12秒で中・高校を問わず自由曲に最適です。 【指揮者:佐藤正人先生からの演奏上のアドヴァイス】 九州女子高等学校(現福岡大学付属若葉高等学校)の創立100周年の委嘱作品です。八木澤氏の作風の魅力が全曲に渡って発揮され、編成を超えて充実した響きと美しい旋律に満ちた作品です。 華やかなファンファーレに続くコラールやEspressivo と書かれた部分の歌い方は、各声部とも主旋律のつもりで思いきって歌ってください。【D】からは複合拍子ですが、フレーズを(8小節)捉えて演奏してください。小節を超えてフレージングされていますが、自然に聴こえるように、シンコペーションによって流れが止まらないように吹くことが大事です。速度は速いままですが、【I】以降はフレーズを大きくとらえて、音楽の流れが停滞しないようにしてください。またGranioso~Espressivoは曲のクライマックスです。強弱だけでなく「歌」を意識して演奏してください。この曲は、「瞬時に変化する曲想のとらえ方」「クライマックスへ向かう高揚感」「テンポが速い部分のテーマのフレージングやリズムの扱い」「テンポの変化への対応」等、バンドのアンサンブル能力や表現力の向上のためにも取り上げるのにふさわしい曲です。CD「究極の吹奏楽~小編成コンクール」録音でのブリランテの演奏も作曲者から称賛されていました。 |
編成 | この楽譜は「小編成用」の楽譜で、小編成バンドでもコンクールに出場できるように、最小19人から演奏できるように工夫されています。 スコア識別 Full Score 木管楽器 Flute 1 Flute 2 & Piccolo Oboe(opt.) Bassoon(opt.) Bb Clarinet 1 Bb Clarinet 2 Bb Bass Clarinet Eb Alto Saxophone 1 Bb Tenor Saxophone Eb Baritone Saxophone 金管・弦楽器 Bb Trumpet 1 Bb Trumpet 2 F Horn 1 F Horn 2 Trombone 1 Trombone 2 Euphonium Tuba String Bass(opt.) 打楽器 Timpani Percussion 1 (Cymbals, Suspended Cymbal, Tambourine, High-hat Cymbal) Percussion 2 (Bass Drum, Vibraphone, Glockenspiel, Xylophone) |
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