作曲者 | 坂井貴祐(サカイ・タカマサ) |
シリーズ | オリジナル |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | 【作曲家からの曲解説】 1929年、当時世界最大であったドイツの飛行船「LZ127:グラーフ・ツェッペリン号」が世界一周の冒険飛行を成功させました。この飛行船は、世界一周の途中で茨城県の霞ヶ浦にも着陸し、熱狂的な歓迎を受けたそうです。 今回作曲した「グラーフ・ツェッペリン」では、この冒険飛行を成功させるために携わった人々のロマン、そして、乗船した人々や地上で熱狂した人々が見た情景・心情、さらには「この作品を演奏する人たちが成功する姿」を思い描き、それをシンプルに表現しました。(坂井貴祐) 〈坂井貴祐プロフィール〉 北海道中標津高等学校を卒業後、尚美学園短期大学(現・尚美学園大学)音楽学科作曲専攻を経て東京ミュージック&メディアアーツ尚美 音楽芸術表現コース(現・尚美ミュージックカレッジ 音楽総合アカデミー学科3・4年次)を卒業。 卒業後は大村哲弥氏のもとで約2年間研鑽を積む。これまでに作曲を松下功、大村哲弥、延原祐の各氏に師事。 2000年、「セレモニアル・マーチ」が日本吹奏楽指導者協会(JBA)「下谷賞」(最高賞)を受賞。 同作品は2005・2006年度の中部日本吹奏楽コンクール課題曲にも選定された。 2015年開催の第70回国民体育大会「紀の国わかやま国体」および2019年開催の第32回全国健康福祉祭「ねんりんピック紀の国わかやま」では式典音楽(入場行進曲)を全曲担当。 作編曲作品の多くは、ブレーンミュージック、CAFUA、デハスケ、フォスターミュージック、ロケットミュージック、ウインドアート出版、ウィンズスコア等から出版 またはレンタルされている。21世紀の吹奏楽“響宴”実行委員。 |
解説2 | 【秋山紀夫先生 (日本吹奏楽指導者協会名誉会長) からの曲解説】 サブタイトルに「1929年、世界一周の冒険旅行」とあり、この冒険に挑んだ人たちのロマン、各地の熱狂的な歓迎、更に「この曲を演奏する人たちの成功する姿」を描いた曲です。アンダンテの木管を中心とした穏やかな序奏につづき、金管がリズミカルに奏する元気の良い主部に入ります。やがてホルンの奏する壮大な感じの主題が現れ、リズミカルな主題を交えながら壮大な主題は木管でも繰り返されます。途中に別なリズムの経過句もはさみ壮大な主題は繰り返されます。次にテンポを変えず中間部に入り、ここではクラリネットとサクソフォーンが優雅な主題を歌い、金管は人々が歓迎するようなリズムで加わります。この旋律とリズムが展開された後、コーダに入り、序奏の旋律と主部のはじめの金管のリズミカルな主題が繰り返されて曲を閉じます。躍動感と充分歌える旋律が巧みに配分された曲で、中級バンドに喜ばれそうな曲です。 【指揮者:佐藤正人先生からの演奏上のアドヴァイス】 小編成でも大変良い響きがする、親しみやすい作品です。冒頭の弱奏部は、思いきって表現した方が良い音色を得られます(ダイナミクスはmf位で演奏しています)。曲中に繰り返し登場するファンファーレのテーマは多彩に(しかも最後までしっかり)演奏できるようにしましょう。Trpはペース配分を考慮して登場する部分に相応しい表現で演奏してください。テーマも楽器の組み合わせやフレーズを意識して歌うようにしましょう。【F】では全曲中とても印象的な部分なので軽快さを生かして演奏したいですね。伴奏形のない【I】ではテンポ感をキープしてください。部分部分で「この旋律を聴かせたい、この声部を強調したい」等の表現のアイディアを思いきって演奏に生かしてほしいです。全体にはとても演奏しやすい作品なので、全曲を通して同じような色が続かないように、表現することもポイントです。皆さんの個性が感じられる演奏を期待しています。 |
編成 | この楽譜は「小編成用」の楽譜で、小編成バンドでもコンクールに出場できるように、最小19人から演奏できるように工夫されています。 スコア識別 Full Score 木管楽器 Flute 1 Flute 2 Oboe (Opt.) Bassoon (Opt.) Bb Clarinet 1 (2) Bb Clarinet 2 (2) Bb Bass Clarinet Eb Alto Saxophone Bb Tenor Saxophone Eb Baritone Saxophone 金管・弦楽器 Bb Trumpet 1 (2) Bb Trumpet 2 (2) F Horns 1 F Horns 2 Trombone 1 Trombone 2 Euphonium Tuba String Bass (Opt.) 打楽器 Timpani(F,Bb,C,F) Percussion 1 (Snare Drum) Percussion 2 (Suspended Cymbal, Wind Chimes) |
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