編曲者 | 市原聖子(イチハラ・サトコ) |
作曲者 | 三浦真理(ミウラ・マリ) |
シリーズ | アンサンブル |
編成概要 | フルート四~五重奏 |
解説 | 【作品について】 「桜の画集」 日本の四季 はドイツの ”ベルリンファゴット四重奏団” と、日本人ファゴット奏者からなる ”東京ファゴッティアーデ ” が合併した ”東京・ベルリン八重奏団” のために三浦真理氏が1996年に書き下ろした曲です。2つのファゴット四重奏団ともファゴットの魅力を広めるために、現代音楽作曲家や新進作曲家の作品を多く手がけ、 ”東京・ベルリン八重奏団” としてもそれぞれの国で演奏会を度々行い、CD制作もいたしました。数多くの曲の中から選ばれた「桜の画集」はCDに収められています。 それが、メイプルローズファゴットアンサンブルと市原聖子さんの目にとまり、演奏時間を少し短く、四重奏用に編曲され、アンサンブルコンテストで初演されました。更にフルート四重奏用にまで展開されてこの度出版ということになりました。 ”東京・ベルリン八重奏団” のメンバーであり、私の夫の太田茂は早くから三浦真理さんの才能に魅了され、「桜の画集」以外にも「ファゴット・オン・パレード」や「日本民謡によるオマージュ ”水の国”」などの作品を委嘱しておりました。そのおかげで私も三浦真理さんと親しくさせていただき、私たちの要望を取り入れたフルートとファゴット用の編曲なども引き受けていただいたりして今に至るお付き合いをさせていただいています。その後は「想い出は銀の笛」を代表に素晴らしいフルートのアンサンブル曲を次々世に出され、フルート奏者として多大な恩恵を受けています。 今更私が三浦真理さんの魅力を語るまでもありませんが、どの曲にも三浦真理サウンドが漂い、彼女の繊細さと優しさ、ユーモアが溢れています。始めに書きましたように、この「桜の画集」はファゴット八重奏のために書かれました。ファゴットという特定の楽器のためではあっても三浦真理さんはご自分の絵を描かれています。花びらが舞うような細やかな動きに乗せた美しいメロディやリズミカルなモチーフ、人の心を打つ哀愁を帯びたメロディを素敵なハーモニーに乗せて歌わせたり、壮大な景色を思わせるハーモニーから明日への希望を感じる朝日のきらめきで終わる、絵画のような曲。それぞれのパートに魅力的なところを振り分けて書かれています。他の楽器も演奏したくなる幅広い可能性のある曲で市原聖子さんの適切なアレンジで多くの若いフルート奏者がチャレンジし、更に三浦真理サウンドのファンが広がることを願っています。 (太田嘉子) 【太田嘉子 (フルート)】 東京芸術大学卒業。ウィーン国立音楽大学を教授全員一致の最優秀で卒業。ソロフルーティストとして国内外で活躍。ウィーン、北京、ワシントン、デトロイトでの海外公演では、各国の新聞・雑誌などでいずれも絶賛されている。室内楽公演は「ウィーンの風コンサート」と題して、ウィーン・フィルの故A.プリンツ(クラリネット)やマーラー弦楽四重奏団と各地で度々開催。2008年クロアチアにてドブロヴニク管弦楽団とモーツァルトのフルート協奏曲を演奏する。昭和音楽大学および同大短期大学部講師。聖光学院芸術講座フルート講師。一般社団法人日本フルート協会代議員。 |
解説2 | 【作曲・三浦真理プロフィール】 1983年、国立音楽大学作曲科首席卒業。同大学院修了。第1回サクソフォーン協会主催作曲コンクール入選。ピアノデュオ国際作曲コンクール第1回・第2回入選。器楽・ピアノ・合唱作品多数。音楽教科書では、作詞も手がける。「想い出は銀の笛」「ジュリエットの肖像」「パガニーニへのオマージュ」他、フルート作品も出版されている。 【編曲・市原聖子プロフィール】 ファゴット奏者。武蔵野音楽大学を中退後、WEBディレクターの仕事などを経験後、フリー奏者として、活動を再開。第6回全日本クラシック音楽コンクール・高校の部入選。第1回茨城県管打楽器ソロコンクール・一般の部入賞。ファゴットを岡崎耕治、千村雅信、フランク・ルブロワに師事。アメロパ室内楽マスタークラス修了。現在、オーケストラ、吹奏楽の指導、また奏者として活躍中。 |
編成 | Flute 1 Flute 2 Flute 3 Flute 4 *Piccolo(Option) |