作曲者 | John Barnes Chance(ジョン・バーンズ・チャンス) |
シリーズ | 輸入オリジナル |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | この曲はチャンスの遺作です。 チャンスは1961年に「管楽器のためのシンフォニー(Symphony for Winds)」を作曲していましたが、1972年にノース・ダコタ州ノースウェスト音楽センターから新しい吹奏楽のための交響曲作曲の委嘱を受け、その機会に古い第1番の交響曲を元に改作して、この第3楽章からなる「交響曲第2番」を作曲したもので、この曲はノース・ダコタ州マイノットにあるマイノット州立大学ウインド・アンサンブルに捧げられました。チャンスの死後5年たった1977年の夏、はじめて出版されました。 ●第1楽章 3/4拍子。ススルランド(ささやくように)という指定で開始されます。曲の主要動機であるC#-D-F-Eの4つの音が2小節ずつタイで結ばれて静かに提示されます。これに他の木管が加わって厚みを増し、エネルジーコの主部に入ります。 主部はファンファーレ風に、金管がユニゾンでモチーフを全音符で高らかに奏し、木管の新しい主題に移ります。これら3つのモチーフをうまく絡み合わせて展開部が発展し、それに続いて、2つの主題が短縮されて再現され、ソナタ形式のこの曲を華やかに閉じます。 ●第2楽章 エレヴァート(崇高に、荘厳に)の指定があり、ゆっくりとした楽章です。クラリネットとホルンが静かに、しかし、感情をこめて歌いはじめます。第2の部分では第3楽章でひんぱんに使用されるリズムが金管にあらわれます。再び木管とホルンの主題に戻り3部形式の曲を閉じます。 ●第3楽章 第3楽章はスランチオ(烈しく)と指定された6/8拍子の速い楽章です。第2楽章の終わりから切れ目なく伸ばしているホルンで開始され、第2楽章の終わりのテーマを受けて、マーチ風に主題を歌いはじめます。やがて、第2楽章で用意されたリズムとはじめの主要動機が組み合わされて金管が木管を飾ります。中間部でアルト・サクソフォーンが主要動機を奏し、クラリネット、フルートにと引き継がれ、第2楽章で金管にあらわれたリズム形による展開が続きます。再び第1楽章のはじめのファンファーレがあらわれ、力強く終わります。 (秋山紀夫) |
編成 | Full Score/Piccolo/1st Flute/2nd Flute/1st Oboe/2nd Oboe/Eb Clarinet/1st Clarinet in Bb/2nd Clarinet in Bb/3rd Clarinet in Bb/Alto Clarinet/Bass Clarinet/1st Bassoon/2nd Bassoon/1st Alto Saxophone/2nd Alto Saxophone/Tenor Saxophone/Baritone Saxophone/1st Trumpet in Bb/2nd Trumpet in Bb/1st Cornet in Bb/2nd Cornet in Bb/3rd Cornet in Bb/1st Horn in F/2nd Horn in F/3rd Horn in F/4th Horn in F/1st Trombone/2nd Trombone/3rd Trombone/Euphonium/Tuba/String Bass/Snare Drum/Timpani/Cymbal |