作曲者 | Johan de Meij(ヨハン・デメイ) |
シリーズ | 輸入オリジナル |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | ●第3楽章 ゴラム(スメアゴル) Gollum(Smeagol) この楽章は巨大な創造主ゴラムの用心深い性格がソプラノ・サクソフォーンで表現されます。彼は彼が大事にした宝を思いだし、つぶやいたり、もつれて発音したり、くすくす笑ったりといった、みじめさと意地の悪さが交互に出てきます。 曲は鋭く開始され、まもなくソプラノ・サクソフォーンの長いソロとなります。そのあとアレグロの主部に入り、6/8拍子の弾むようなリズムにのって、ソプラノ・サクソフォーンのソロが続きます。次に2/4拍子のヴィヴァーチェの速い部分に入り、ゴラムの嘆きが、ミュートをつけた金管楽器等で表現され、1度激しく止まったあと、さらにテンポを上げて、金管でつぶやきが奏せられます。そのあとイングリッシュホーンのカデンツァ風な部分が続き、ゆっくりしますが、低音は長く引っ張って、ゴラムの不満を表現します。ミュートをつけたトロンボーンのグリッサンドによるメロディのあと、再び6/8拍子のマーチ風のメロディが戻ってきますが、イングリッシュホーンなどのつぶやきに戻り静かになって、ティンパニーのクレッシェンドで最後のマーチ風のリズムがあらわれ、曲を閉じます。約10分近くかかる最も長い楽章です。 (秋山紀夫) |