作曲者 | Philip Sparke(フィリップ・スパーク) |
シリーズ | 輸入オリジナル |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | 『ドラゴンの年(2017年版)』は2017年にシエナ・ウィンド・オーケストラにより委嘱され、1985年に作られた版初版に、打楽器、低音木管群、ストリングベースなどを加え、国際的な編成を採用されました。またオーケストレーションやソロなども書き直されています。 タイトルはウェールズのシンボルである「赤いドラゴン」からヒントを得たもので、1980年のヨーロッパ・チャンピオンで、スパークの課題曲を演奏して優勝したコーリー・バンドが、ウェールズを代表するバンドであることを象徴していて、その100周年の年という意味です。曲は次のの3つの楽章からなる組曲です。 第1楽章「トッカータ」...小太鼓と金管が16分音符で刻む鋭いリズムにより開始され、低音が劇的に加わり、木管も加わって、いかにもトッカータらしく即興的に展開していきますが、そのなかに、ホルンの奏するおおらかなメロディと、バスーンや木管の奏するやさしいテーマもきかれます。しかし、激しいリズムと金管の高鳴りが全曲を支配して、短く静かに終わります。 第2楽章「インタルード」...厚いハーモニーで曲が開始されますが、全般的にイングリッシュホーンの長い静かなソロを中心としたゆっくりとした楽章で、中間で少しテンポを速めて、木管とコルネットのソロによるあたたかな旋律があらわれ、これが盛りあがってクライマックスをつくります。そのあと再びはじめのテーマに戻って静かに曲を閉じます。 第3楽章「フィナーレ」...木管の激しい動きで開始され、金管と打楽器がリズムを叩きこみ、テュッティとなって金管の旋律も加わりますが、動きの中心は木管にあります。打楽器が明るいメロディを奏でると、それに導かれてバスーンの2重奏が楽しげに歌ってムードを変え、木管も加わりますが、再び木管の激しい動きに戻り、金管が高らかによろこびを歌いあげ、華やかに終わります。 この「ドラゴンの年」は、1986年のブラス・バンド・ヨーロッパ・チャンピオン・シップの課題曲として、とりあげられました。 (秋山紀夫) |
編成 | Picc. Fl.1-2 Ob.1-2 E.Hrn Eb Cl. Bb Cl.1-3 Eb A.Cl. B.Cl. Bsn.1-2 D.Bsn. CB.Cla S.Sax. A.Sax. T.Sax. B.Sax. Eb Trp. Bb Trp.1-4 Hrn.1-4 Trb.1-3 Euph.(B.C.) Bb Euph.(T.C.) Tuba D.B. Timp. Perc.1-4 |