編曲者 | Shinclair(シンクレアー) |
作曲者 | Charles Ives (チャールス・アイヴス) |
シリーズ | 輸入マーチ |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | この曲は、アイヴスが大学を卒業し会社員になったあとの1903年頃の作品で、鉛筆書きのスコアでしたが、ジェイムス・シンクレア(1947~)が1973年に編曲し1974年に出版しました。フルート、クラリネット、コルネット、トロンボーン、ヴァイオリン、弦バス、ピアノ、打楽器のための曲としてスケッチされています。当時の田舎によく見受けられた編成だったのでしょう。この曲はいろいろなメロディの断片によって組み立てられていて、それらは「アーカンソー・トラベラー」「自由の叫び」「英国てき弾兵」「のちに残した娘」「ロンドン・ブリッジ」「ジョージア越えて」「主人は冷たい土の下に」「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」「すみれ」「ヤンキー・ドゥードル」「メイデイ・ワルツ」「忠誠」等です。それらがまともな形でなく、田舎のバンドによく見られるように、調子が合わなかったり、音程が外れたり、ばらばらになったり、テンポを急いだり、移調の間違いを平気でそのまま吹いていたり……という混乱のままに表現されたマーチで、当然騒がしく、めちゃくちゃで、まるで冗談音楽のようです。アイヴズの面白い性格や才能がよくわかる曲です。(秋山紀夫) |