編曲者 | Clare Grundman(クレア・グランドマン) |
作曲者 | Leonard Bernstein(レナード・バーンスタイン) |
シリーズ | 輸入クラシックアレンジ(中上級) |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | 「キャンディード」は1956年ニューヨークで初演したミュージカルで、思慮の浅い楽天家キャンディードが主人公の物語です。初演は不評で3ヵ月で打ち切られましたが、1973年ブルックリンの劇場で改訂版が上演され、これは好評だったため、ブロードウェイでも上演されました。 日本でも宮本亜門の演出などで上演されて2004年の公演はDVD化もされています。 テレビ朝日『題名のない音楽会』ではバーンスタインの弟子である指揮者 佐渡裕が司会を務めていた2008年4月~2015年9月まで、キャンディード序曲(UC143)が番組テーマ曲として使われていました。 最初の舞台は今でいうドイツにあるウェストファリアだが、ここから追放されたキャンディードは、運命の糸に操られるかのように、ブルガリア、オランダ、パリ、リスボン、スペインへと旅を続け、さらには新大陸アメリカ(南アメリカのブエノスアイレス)へ。そこでは、大陸を奥深く入ったジャングルから、「黄金の国」と言われた伝説の国「エルドラド」まで登場する。そして最後は、自由の国ベニスに辿り着きます。 舞台が次々と変わって行くため、その音楽もクラシカルなものから、ジャズやポピュラーの要素も取り入れたものまで実に様々な音楽で彩られています。 |
解説2 | 《収録曲》 1. 考えられる限りの最善の世界 The Best of All Possible Worlds キャンディードの家庭教師のパングロス博士が「tout est au mieux(すべての出来事は最善)」であり、「自分は le meilleur des mondes possibles (最善の可能世界)において生活している」とキャンディードたちに聞かせるときに歌われる曲。 2. ウエストフェリエのコラールと戦いの場面 Westphalia Chorale and Battle Scene 城を追い出されたキャンディードは強制徴兵され、脱走を図るが、捕えられ鞭打ちの刑を受ける。やっと歩けるようになった時、ブルガリア軍は戦争を始めウエストファリアは戦場となり、ここから登場人物たちの人生が大きく動いていきます。 3. 死刑執行 (何て日だ) Auto-da-fe ( What a Day ) 悲惨な戦場から逃れようと旅に出たキャンディードはパングロス博士と出会いリスボンへ向かうが、途中で嵐に遭い船は 沈没してしまう。二人はなんとかリスボンにたどり着いたが、その頃リスボンでは大地震が起き大勢の人が犠牲になった。 その災いをはらうために、リスボンの市長はキャンディードと博士を捕らえ宗教裁判にかけて、パングラス博士は絞首刑にされる。 4. 着飾って、きらびやかに Glitter and Be Gay コロラトゥーラ・ソプラノに超絶技巧を要求する難曲として知られ、一流ソプラノが単独で歌ってみせることも多い曲です。 囲われの身となったクネゴンデが、わが身を悲しみながらも、数々の豪華な宝石を身にまとい、明るく前向きに生きていこうとする姿勢を歌ったオペラ風のアリアです。 5. 草花や菜を育てよう (フィナーレ) Make Our Garden Grow 舞台のフィナーレで、キャンディードがクネゴンデの手を取り、あらためて求婚。世界を旅し、数々の失敗と教訓を学んだ挙げ句、やっと自分の生きる途を発見し、「さあ、畑を耕そう」と歌い上げる曲です。 自分の生き方に目覚めたキャンディードの独唱からかじまり二重唱、さらに出演者全員の合唱へと広がり、壮大かつ感動的に物語が閉じられます。 |